スミマセン、ちょっと大袈裟なタイトルをつけました。
今までたいていのお仕事は楽しくやらせていただいてきたのですが、条件や偶然で大変な思いをする撮影になってしまった場合もあります。そんな経験を思い出してまとめました。
自然
出張撮影を大変にするいちばんの要因は、やはり屋外の撮影現場での自然条件だと思います。
私は幸いそれほどひどい思いをした経験はないのですが、しかし、カートレースの撮影はちょっと大変だった思い出があります。
何が大変だったかというと、虫です。
場所がすごい山の中で、初夏の雨上がりというコンディションで大量発生したと思しき小さな虫(ブヨか何か)が、所構わず纏わりついてくるという最悪の状況でした。
刺すような虫ではなかったのが不幸中の幸いでしたが、顔や首筋に当たると痒いのなんの…。体が痒いだけならまだしも、時たま目に入ってカメラを見られなくなるのには参りました。
短距離のレースが間を置いて繰り返される形だったからなんとか凌げましたが、そうでなかったら危ないところでした。
事前の虫対策が甘かったとも言えるのですが、しかし、完全に対策するにはスズメバチの巣を駆除するときのような装備が必要だったと思います。それくらい大量の虫でした。
帰ってカメラバッグを開けると、底に虫の死骸が、黒いホコリのように溜まっていました。
もうひとつ自然条件で大変だったのはスポーツの撮影です。
日照り続きで乾ききったグランドの土埃が強風で舞い上がり、ひどいときは霧の中にいるような状態になるほどでした。
土埃の粒子が非常に細かかったからか、選手は競技を続けていましたし、私の目や鼻もなんとか大丈夫だったのですが、カメラが埃でみるみる白くなっていくのに肝を冷やしました。
途中、応急処置として撮影用のテープでカメラカバー的なものを作りましたが焼け石に水。埃は非常に細かいので、隙間からどんどん入り込んできます。
帰ってからカメラを徹底的に掃除しました。そのグランドでは以前にも撮影していて、まさかそんなことになるとは予想していませんでした。改めて、屋外の撮影は怖いと思いました。
体調
体を使う仕事ですから、体調がすぐれないと一気に辛くなります。
体調不良で撮影を中断したことは幸い一度もありませんが、ムリをして撮影後に体調を崩したことは何度かあります。寒い時期は風邪で、暑い時期は熱中症でひどい目にあいました。
近年は予防の習慣が身について、そういう事はなくなりました。
寒い時期は、可能ならマスクを付けて撮影しています。撮影現場は人がたくさんいらっしゃったり、埃っぽかったりする場合が多いので、マスクがいちばんの予防になっています。
また、暑い時期はこまめに水分補給をするよう心がけています。若いときは体力への過信と知識不足で、そういう対策が甘かったと反省しています。
機材
あってはならないことなのですが、思いがけない機材トラブルで撮影が大変になったこともあります。幸い大事に至ったことはありませんが、撮影現場での機材トラブルは寿命が縮む思いがします。
10年くらい前に、記録媒体がテープからメモリーカードになって、カメラの扱いは一気に楽になりました。
カメラから機械式の部分がなくなり、トラブルの確率も激減したように思います。
題材
仕事をより好みするわけではありませんが、やはり撮影する題材によっても撮影の大変さは違ってきます。体力的なものより、精神的な緊張のほうが大変だった記憶として残っています。
いちばん覚えているのが手術の撮影です。手術室に入ること自体が初めての経験だったので、とにかく緊張しました。
手術室に入る前に念入りに消毒しなければならないのはもちろん、中は医療機器等で狭い上に、手術台の周りには超えてはいけないラインが引いてあり、常にそれを気にしながら撮影しなければなりませんでした。
2度経験がある葬儀の撮影も、厳かな場だけに緊張しました。
シチュエーション
結婚式の撮影は何度も経験があるのですが、一度だけちょっと大変な思いをしたことがあります。
10年以上前のことですが、披露宴の出席者扱いで撮影したときです。ご依頼主は新郎新婦様なのですが、会場様との兼ね合いで、そういう形でしか外部の業者を入れることができなかったようです。
撮影自体は特に問題はありませんでした。
ただ、私の席には他の方々と同じ豪華な料理が用意され、新郎新婦がご退場される度に、ご家族が休んで食べるよう善意で勧めてくださいます。私は仕事中ですからと丁寧にお断りするのですが、美味しそうな料理が手を付けられないままさげられていくのを横目で見て、内心のジレンマにとても苦しみました。
あんなツラい結婚式撮影は、後にも先にもこのときだけです(笑)。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。ビデオエフズ名古屋では様々な出張撮影を承っております。ぜひご利用ください。
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